未だ政府側との対立は解消されず、いつ再燃してもおか
しくない状態。和解実現までには、更に時間がかかりそ
うな様子。
ロッブリーでも街の中に赤シャツ派はナライ遺跡周辺に
陣取り、マルチカラー派はサケーオ周辺で集会を開いて
いたが、バンコク市内とは違って演説をしたり食事をふ
るまう程度。
日本から連絡を下さった方々、ご心配をおかけしました!
まだ傷跡は生々しいけれど、タイはすでに復興に向けて
すでに歩き出しはじめています。
● 自立への一歩
HIVは抵抗力が弱まるとともに、様々な症状があらわ
れるが、病状の進行は様々である。
もともと弱い部分がクローズアップされ、それは単に肉
体的な症状だけでなく心の状態にもあらわれる。
これは特定の病気に限らず、私達も心当たりのあるもの
ばかりですが、肉体的な痛みとストレスが大きい場合は
より大きくあらわれる傾向があると言えないだろうか。
☆ どうでもいいよ病
人生をあきらめ、自分で選択することを放棄。
☆ なんでもほしい病
いくらあっても足りず、たくさん抱え込む
☆ 食べたい病
好きなものを好きなだけ食べないと気がすまない
他の人にも食べさせたがる傾向も
☆ どなりちらしたい病
なんでもないことでもすぐに文句をつけてどなる
☆ かげぐち病
本人には面と向かっていわないのに影口をきく
☆ かまってほしい病
注目をあつめたい
依存度が高く、自分でできることも人任せ
《 患者の何をどのようにサポートしよう 》
患者の多くは心身両方の回復に伴って自然と自立を目指
すようになる。
自分で自分のことができないと、これから先が大変にな
るからと意識的な人もいるが、個人差がある。
自分で自分のことができるのにやらない人がいると、よ
くないよ、と諭してあれこれアドバイスする患者同士の
やりとりが多くみられる。
誰かからそうしなさいと教えられた訳ではなくとも、病
棟のあちらこちらで見られる当たり前の風景。
何でもやってあげる形で手を貸すのはとても簡単だと思
う。その場だけ何とかしのげばいい場合もあるが、自立
を目指すところをサポートできる時期とタイミングがあ
るし、その時に一番求められていることもとても重要で
ある。
ただ、そのためにはひとつだけ必要不可欠なことがある。
【 本人の意思 】
それがないことにはどうにもならない。
本人が望まないことには、いくら周りがいいと思ったと
しても、ただの - おせっかい - になってしまう。
★ 軽症病棟にいたワロップは、歩かないでいるうちに症状
が悪化して重症病棟へとやってきた。
ふだんは、ただ食べて眠るだけ。
しかも、彼は病棟に響き渡るほどのいびき持ち!
隣のベッドのトムは、どこからか輪ゴムを持ってきて片
目をつぶって狙うしぐさ。
【 もしも昨夜みたいにいびきかいたら、コレだからな!
最初は足で次は手、それでも起きないときは鼻にあて
てやる!嘘じゃないぞ、俺はコントロール抜群にいい
んだからな!! 】
言われたほうは聞こえていないふり~。
いびきのことで激怒していたトムが、寝てばかりの様子
を見かねてコーチ役をかってでる。
まずはベッドの上で前屈、手の上げ下げ、肩をまわしてを見かねてコーチ役をかってでる。
上半身を動かす。
そのあと、病棟のはじからはじまで往復する。
ワロップは、言われるままに指導を受けている。
帰ってくると【 はい、もう一回いっておいで! 】
他の患者さんからも応援の言葉がかかる。
【 どこまでいくの?女の子ナンパしにいくのー? 】
それを見ていた他の人もひっぱりだされる。
【 ほら、アンタも一緒に歩いておいで! 】
あきっぽいタイ人の間でも、誰がはじめるとはなしに
周期的にこのエクササイズ強化週間がやってくる。
周期的にこのエクササイズ強化週間がやってくる。
★ ヌンは国境付近の出身で、タイ語があまりわからない
上、あまり口もきけず自分の名前すら言えず、いくつ
かの単語をくりかえすだけ。
額のケガによる脳へのダメージとエイズ脳症の後遺症
もある。右半身には硬直があって歩けない。
彼女はほがらかで笑顔がとてもカワイイ人だが、入所
当時は、【 家に帰る 】といって涙を流すばかり。
あまりに切ない泣き顔 (ToT)
看護士さん、患者さん達、ボランティアも、みなが話
しかけ続けるうちに、口をついてでる言葉が増えてき
た。
【ありがとう】 【ごはんたべる】 【おなかすいた】
【もういっぱいです】 【ほしい】 【いらない】
【よくなった】 …などなど。
ヤーオが歩く練習をサポートしはじめたら…
もう大喜びで、瞳をきらきらさせながら全身で表現
する。また行きたい!歩きたい!早く早く、もっと
もっと!
右足の甲が反り返っていて力が入らない。もう大喜びで、瞳をきらきらさせながら全身で表現
する。また行きたい!歩きたい!早く早く、もっと
もっと!
右半身がこわばりバランスがとれなくて、すぐ転び
そうになる。
でも、転ぶことや痛みを怖がってはいない。
とにかく歩くことに集中しているから、次の日には
目をみはるほどの変化がある。
前だけを見ている姿は、力強い。
大勢の人の細やかな CARE(世話)が、
CURE(治癒)につながる。
● 仙人 in ロッブリー
パバナプ寺のすぐ裏に、仙人がいると聞いていた。
そういえばだいぶ前に、タイのニュースで仙人を
見たことがありました。
鍋でぐつぐつに煮えたぎる油に山盛りの薬草を入
れて、その上に仙人があぐらをかいて座り経文を
唱える。そして更にぼこぼことあぶくがあがる程
ぐつぐつと煮込む。
温度計をとりだすと … 100℃こえてる!
汗だっらだらの仙人は鍋から下ろすと、ほらどこ
にも火傷してないでしょ!足が画面に大写しに。
霊験あらたかなこの油、何にでも効きますよー!
仙人の体液ブレンド薬草油を買うため、人々が我
先に列をなしていた。
裏山の仙人は、病気がある人には3日間薬草の粉
を練った丸薬をのませ、その間は肉食を禁止させ
るのだそうだ。
行ったことのある人曰く、以前より具合はいいと
いう。
そして、【 あなたの人生は… 】など占い師的
なことや、宝くじの番号も預言しちゃう…!
なんでもアリじゃないですか。
かなり現世的な御利益満載。あやしさ盛り沢山!
会ってみたーい!
お寺の時間が終わってから、行ったことのある人
に連れて行ってもらった。
小さな山なのに、まあまあ急な勾配に加えて岩山に
がれきで足元がすべる。
湿気たっぷりの酷暑の中、けもの道を汗ダラダラでのぼる。思わず筋肉痛を心配したけれど、筋肉痛な
し。(仙人効果?)
仙人というとつい老人で白髪に白い髭を想像してし
まう。そうこんなかんじ…でもこのイメージって、
中国風だったんですね。
この日は面談は受け付けていませんでした。
ざんねん!
注目の仙人はけっこうがっちりで40代半ばほど。
けっこう筋肉質で地方訛りのふつうのおじさん。
その数日後、仏像&仙人のお披露目パーティーが
開催された。
信者はもとより、近隣の住民、寺の関係者も参加
しました。
食事が大盤振る舞いのうえ、屋台もでていて縁日
みたいでした。
仙人、支援者のスピーチのあとにはカラオケ大会。
クライマックスでは花火もあがり、大盛況!
後日、仙人についてどう思うのか、いろんな人に
聞いてみました。
・全面的に信じるという人
・会ってきたのー?と、笑い出す人も。
・別に自分からは会いに行こうと思うことはない
という人。
・【 信じることでほんとになることもあるよ 】
という僧侶。
タイ人も人それぞれのよう。
興味のある方はぜひ会いにいってみてはいかが?
御利益があった方はぜひご一報を!