軽症病棟のミーティングルームにて
普段はバンコクの病院に勤務するジュディ先生。
毎週末に週1日検診に通って2年になる。
病棟での回診のあと、軽症の患者さんへのグループ
カウンセリングのミーティングを行っている。
完治しない病気をかかえる患者さんの健康を左右す
るのは、物事をどう捉え、どう考え、どう過ごすの
かとても重要であるため、精神的な部分でのケアが
必要不可欠だという。
ふだん礼儀正しい印象のある先生も、このミーティ
ング中はテンション高めなコメディアンに変身!
参加している人の中には、脳に後遺症があって集中
し理解することに労力がいる人も多い。
記憶も曖昧ですぐに忘れてしまう。
【 理解してもらう前に、まず興味をもってもらうこ
とで間口を広くするんだよ 】 とジュディ先生。
時に、アクションたっぷりにおもしろおかしくたた
みかける。主に仏教の考えを主体とした話をかみく
だいて伝えることが多いという。
【 実際ちょっとぐらい症状がよくなったって、この
病気になった時点ですでに死んでいるようなもの
で…以前と同じようには生きられないんだ。
正直なところ、いっそ死ねたほうがどれだけラク
かとも思う。こんな悩み誰に話したってわかって
くれないだろ。
いろんなことはもうあきらめてるけど、先生の話
を聞いていると、なんとかなりそうな気になって
くるんだ。この時間が楽しみでね、毎回参加して
るよ! 】
そう話してくれたのは50代のジャーウドムさん。
● カウンセリングルーム
患者さん本人はもちろん、患者さんの家族やスタッ
フ、ボランティアも何かあったらいつでもどうぞ!
とのこと。
この時は、お寺に預けたいという家族からの相談の
電話に対応中。
患者さんがお寺をでる場合は、必ず家族などの引き
取り手が必要になります。その際にも、どういった
ことに気けたらいいのかといったアドバイスもかか
せない。
寺をでて、家にひきとり共に暮らしていく家族から
はこんな質問が多いという。
【 肌にふれてもだいじょうぶ?】
【 食器など唾液のついたものは煮沸が必要?】
【 同じ便器で用をたしたら感染する?】
【 患者の血をすった蚊にさされたら感染する?】
【 糞尿は感染源になる?】
答えはすべて【NO】
● さまざまなボランティア
☆ ふだんはライブハウスなどで活動するセミプロの
ミュージシャン サムくんが慰問にやってきた。
アンプやマイクを持ち込んで即席のライブ会場に!
あれ?
【 腰が痛くて、歩けない 】と何日間か寝たきりで
いた子もいつの間にかよく見える位置のベッドに移動して踊ってる!
ひととおり歌い終って、
【 みなさん、何かやってほしい曲ありますかー?】
の声に、待ってました!とばかり、次から次へと
リクエストが☆
思い思いに歌い踊り、思いがけず楽しいひととき♪
☆ タイ人のパーさん オフィスにある放送ブースにて
パーさんは現役の看護師さん。
病院では以前DJをしていたこともあるそうだ。
重症病棟で患者さんのケアの合間に、お昼休みの
ランチもそこそこにディスクジョッキーに変身!
テーマは主に、健康や自分との向き合い方について
ですが、時には雑誌や本などの朗読、曲も紹介する。
患者さんのなかには徐々に視力を失いつつある人や
すでに全く見えない人もいる。
【 そんな人にも必要な情報を届けたいのよ! 】と、
夕方にケアの時間を終えたあとも、沢山の本の中
から明日のネタ探しを楽しんでいた。
お店でキャンペーンなどで活躍するBIG-Cクマちゃん
病棟に慰問にやってきた
【 キャー! くまちゃん、こっちにきてー! 】
ギューってハグする人、携帯で写真をとる人 で、
ひっぱりだこ☆
病棟のなかほどに進むと、急に来た方向へ逆戻り。
どうしたのかな?と見ていると、おもむろにくまち
ゃんの頭がぽこんと外したら汗だくの女の子が!
さっきまで、
キャー、くまちゃん!と騒いでいた子も【シーン…】
中に人がはいってることくらいみんな知ってる。
暑いよね、きっと息をするのもたいへんなんだ。
でも【 かわいいね☆ うれしいな♪ 】って
はしゃいでた人たちの前でのぽろんは…
あとほんの5メートル。 おしいっ!