● 乾季のロッブリー
☆ ひまわりで有名なロッブリー県
この時期は見渡す限りの黄色いじゅうたんが圧巻
ですが、今年は洪水の影響が色濃く、観光地でも
かなり小ぶりな小まわりとのこと。
お寺の近辺も、ふだんの三分の一ほどのミニミニ
ひまわり。
この時期は見渡す限りの黄色いじゅうたんが圧巻
ですが、今年は洪水の影響が色濃く、観光地でも
かなり小ぶりな小まわりとのこと。
お寺の近辺も、ふだんの三分の一ほどのミニミニ
ひまわり。
1年のうちでも乾季といわれる11月~1月終り
までのこの時期。
あちらこちらで木々が強風でこすれて自然発火の
火事がおきる。
ある日数えてみると、お寺の帰り道に見える範囲
だけでも18ヶ所から火があがっていた。
しかも、自然に消えるのを待つだけで…消火活動
しないんですって。
お寺にもセカンドプロジェクトにもそれぞれ敷地
に消防車を設置しているのがうなづける。
● 世界エイズデー
毎年12月1日は世界エイズデー。
この日は世界規模でのエイズ蔓延の防止、エイズ患者
やHIV陽性者に対する差別・偏見の解消を目的とし、
1988年世界保健機関により定められた国際記念日
である。
世界中で様々なイベントが行われ、今もなお世界中で
エイズで苦しんでいる人に向けてメッセージを送り、
啓発活動を通じてエイズ撲滅のキャンペーンを行う。
( WIKIPEDIA より)
昨年パバナプ寺では、冬の時期のお祭りにブー
スを設置、ウエディングドレス姿の患者さんを
はじめ、他にも着飾った患者さん達が、エイズ
予防メッセージを貼り付けたコンドームを配っ
ていた。
今年は甚大な洪水被害のあとということもあり、
対外的な活動は控えていたが、重症病棟の前に
展示スペースが設置された。
HIVにかからないためには、こんなことに気
をつけましょう!
山盛りコンドームの手前には【どうぞ、ご自由
にお持ちください!】 とのメッセージ。
一番持って行くのは内部の人だったりして…
軍人さんの見学がひっきりなしにやってくる。
この日は重症病棟にやってきた人々に、笑顔とともに
プレゼント!
軍人さんはせいぜいが18歳から20代。
恥ずかしそうに下を向いて足早に通り過ぎていく。
そんな若者に
【 ほら、みんな自分の体力知ってるでしょー?
遠慮しないで、チカラあまってる子はいくつでも
持っていっていいんだからね♪ 】 と声をかける。
見学にやってきた団体が患者さんに配っていたポーチ。
そこには 【 SAFE SEX LIFE 】
ある患者さんが 【 私にはもう必要ないわ、このスロ
-ガン。MAMIも気をつけなさいね! 】そういって渡
してくれた。
これは個人的な感想ですが、
エイズデーってどちらかといえば、感染者より非感染者
のための日。
☆ エイズに対して正しい理解を深める。(感染予防策)
☆ これ以上蔓延させない。
でも、これをきっかけとしてHIVは簡単にウツラナイ
って、わかってもらえたらいいね!
● 取材
世界エイズデー前後のこの時期は特にメディアの取材が
重なることが多く、去年はタイの国営放送、イタリアの
雑誌、ロイター、日本のTBSが取材にやってきた。
☆毎年取材にやってくる ロイター ピーター氏
○ 病状はいかがですか○ 寺への滞在期間
○ 居心地はどうですか
○ ご家族はどうされていますか
○ ご家族に対してどう思いますか
○ ここではどうやって過ごしていますか
○ 何か必要だと思うものはありますか
○ 元気になったら何かやってみたいことはありますか
患者さんは一様に丁寧に答えている。
いきなりの見ず知らずの訪問者にプライベートなことを
聞かれてどんな気持ちなのだろう?
ほとんどの人がなんだか嬉しそうにも見える表情で応対
している。まるで親戚の人でも迎えているよう。
【 あなたたち、一生懸命勉強しなさいね!間違っても
エイズなんか貰っちゃダメよ! 】 と励ます姿も。
☆《 タイ テレビ局チャンネル5 ディレクター(写真右)
レポーター(写真右から2番目)と打ち合わせ中 》
タイのテレビ局チャンネル5もエイズデーには毎年特集
を組んでいるそうだ。
今年はお寺で活動するボランティアにスポットをあてて
いくそうで、重症病棟でのふだん通り働く姿を撮りたい
とのこと。
タイ語でインタビューに答えるのは至難の業…
なんとか切り抜けたものの冷や汗だらだらでした。
《 インタビューの内容 》
☆私が患者さんにマッサージしているところにて、
Q.どうしてマッサージするんですか?
Q.マッサージするとどういった良いことがありますか?
Q.私がするんだったらどんな風にしたらいいでしょう?
☆マッサージされている患者さんに、
Q.マッサージしてもらってどう思いますか?
Q.他にしてほしいことはありますか?
☆日本人男性ボランティアがマッサージしているベッド横で、
Q.ボランティアに来たのはなぜですか?
Q.エイズの人に接していて、うつるんじゃないかとい
う恐怖はありませんか?
Q.ここにくる前はエイズという病気にどういう印象を
持っていましたか?
Q.実際この場に来て、最初の印象とはかわりましたか?
☆マッサージされている患者さんに、
Q.マッサージをしてもらってどう思いますか?
Q.気持ちいいですか?
☆髭や髪をカットするオランダ人ボランティア夫婦に、
Q.どうしてカットしてあげているのですか?
Q.他にはどんなことをしますか?
Q.ボランティアにきてどう思いますか?
☆病棟の前で私に、
Q.ここにきてどれくらいになりますか?
Q.HIVがうつると恐怖を感じたことはありますか?
Q.患者さんと接していて思うことはありますか?
Q.このお寺に対してどう思いますか?
Q.日本とタイではHIVに対しての印象は違いますか?
Q.これから先もここでのボランティアを続けますか?
Q.ここにいる患者さんをケアする場合に、注意する事
があったら教えてください。
Q.何かタイの人に伝えたいことはありますか?
今まで雑誌や新聞、テレビ局などの取材を受けた。
日本からもTBSテレビがきたことがある。
たいていはインタビューと、ふだん通りに動いている
ところを撮影される。
それくらいであれば、そう困らないのだが今回の取材、
チャンネル5の場合はちょっと戸惑うことがあった。
もともと、お寺や患者さんのありのままの様子を伝える
というよりも、偏見と差別を強く持つタイ人に対して、
タイ人のボランティアをもっと増やそう!という伝えた
いことがあったため、マッサージを受けている患者にも
【 やさしく接してくれるボランティアの人には、とても
感謝している 】と、無理やり言わせようとしたり、
お涙ちょうだいコメントを言ってくださいとの注文があ
り、いくつか誘導尋問のような場面もみられた。
以前こんなことがあった。
お寺にきて感銘を受けたというバンコク滞在の日本人の
方が、バンコクの日本人向けFMラジオ局を紹介して下
さった。
生放送でぜひお寺のことを話して下さいとの話だったの
ですが、紹介者の方が席を外した途端、
【 いやー、うちでは病気や死の暗い話は避けたいんで
すよ。その部分に触れないならいいんですけど… 】
と言う。
結局、5分の間に聞かれたことだけに答えることに。
私の職業についてもお寺のことも、ラジオ局のタブー
ばかり~!結局話せることは何もなく…
間をとりもった紹介者の方をたててのお義理の取材だっ
た。どのメディアにもカラーや得意分野はある。
しかし、もともと何か意図があると、ありのままを伝え
るのは難しい。