2012年8月10日金曜日

【 滞在記12 】 【 2010.10. 5 ~ 10.14 】 


      ● ジュディ先生



軽症病棟のミーティングルームにて  

        
        普段はバンコクの病院に勤務するジュディ先生。
        毎週末に週1日検診に通って2年になる。

        病棟での回診のあと、軽症の患者さんへのグループ
        カウンセリングのミーティングを行っている。

        完治しない病気をかかえる患者さんの健康を左右す
        るのは、物事をどう捉え、どう考え、どう過ごすの
        かとても重要であるため、精神的な部分でのケアが
        必要不可欠だという。


        ふだん礼儀正しい印象のある先生も、このミーティ
        ング中はテンション高めなコメディアンに変身!

        参加している人の中には、脳に後遺症があって集中
        し理解することに労力がいる人も多い。
        記憶も曖昧ですぐに忘れてしまう。

       【 理解してもらう前に、まず興味をもってもらうこ
         とで間口を広くするんだよ 】 とジュディ先生。

        時に、アクションたっぷりにおもしろおかしくたた
        みかける。主に仏教の考えを主体とした話をかみく
        だいて伝えることが多いという。



       【 実際ちょっとぐらい症状がよくなったって、この
         病気になった時点ですでに死んでいるようなもの
         で…以前と同じようには生きられないんだ。

         正直なところ、いっそ死ねたほうがどれだけラク
         かとも思う。こんな悩み誰に話したってわかって
         くれないだろ。

         いろんなことはもうあきらめてるけど、先生の話
         を聞いていると、なんとかなりそうな気になって
         くるんだ。この時間が楽しみでね、毎回参加して
         るよ! 】

         そう話してくれたのは50代のジャーウドムさん。








      ● カウンセリングルーム


         
       カウンセリングルームは、重症病棟の手前にある。
       15年間僧侶として仏門に入っていたトムさんが
       担当している。

        患者さん本人はもちろん、患者さんの家族やスタッ
        フ、ボランティアも何かあったらいつでもどうぞ!
        とのこと。

        この時は、お寺に預けたいという家族からの相談の
        電話に対応中。


        患者さんがお寺をでる場合は、必ず家族などの引き
        取り手が必要になります。その際にも、どういった
        ことに気けたらいいのかといったアドバイスもかか
        せない。

        寺をでて、家にひきとり共に暮らしていく家族から
        はこんな質問が多いという。

       【 肌にふれてもだいじょうぶ?】
       【 食器など唾液のついたものは煮沸が必要?】
       【 同じ便器で用をたしたら感染する?】
       【 患者の血をすった蚊にさされたら感染する?】
       【 糞尿は感染源になる?】


        答えはすべて【NO】







      ● さまざまなボランティア


 
☆ ふだんはライブハウスなどで活動するセミプロの
  ミュージシャン サムくんが慰問にやってきた。
 
    アンプやマイクを持ち込んで即席のライブ会場に!

          あれ?
            
        【 腰が痛くて、歩けない 】と何日間か寝たきりで
          いた子もいつの間にかよく見える位置のベッドに
          移動して踊ってる!

          ひととおり歌い終って、
        【 みなさん、何かやってほしい曲ありますかー?】
          の声に、待ってました!とばかり、次から次へと
          リクエストが☆
         
          思い思いに歌い踊り、思いがけず楽しいひととき♪


       
 
☆ タイ人のパーさん オフィスにある放送ブースにて

        パーさんは現役の看護師さん。
        病院では以前DJをしていたこともあるそうだ。
        重症病棟で患者さんのケアの合間に、お昼休みの
        ランチもそこそこにディスクジョッキーに変身!

        テーマは主に、健康や自分との向き合い方について
        ですが、時には雑誌や本などの朗読、曲も紹介する。

        患者さんのなかには徐々に視力を失いつつある人や
        すでに全く見えない人もいる。

       【 そんな人にも必要な情報を届けたいのよ! 】と、
        夕方にケアの時間を終えたあとも、沢山の本の中
        から明日のネタ探しを楽しんでいた。
                

      ☆ 大型スーパー【 ビッグC 】が寄付にやってきた!
お店でキャンペーンなどで活躍するBIG-Cクマちゃん
病棟に慰問にやってきた
        
    
       【 キャー! くまちゃん、こっちにきてー! 】
        ギューってハグする人、携帯で写真をとる人 で、
        ひっぱりだこ☆

        病棟のなかほどに進むと、急に来た方向へ逆戻り。
        どうしたのかな?と見ていると、おもむろにくまち
        ゃんの頭がぽこんと外したら汗だくの女の子が!

        さっきまで、
        キャー、くまちゃん!と騒いでいた子も【シーン…】
        中に人がはいってることくらいみんな知ってる。
        暑いよね、きっと息をするのもたいへんなんだ。

        でも【 かわいいね☆ うれしいな♪ 】って 
        はしゃいでた人たちの前でのぽろんは… 

        あとほんの5メートル。 おしいっ!