2012年8月9日木曜日

【 滞在記 2 】 【 2009.11.22 ~ 12. 3 】 

  
     
    ● ひまわり

       ロッブリーはひまわりで有名なところ。
       私も数年前、見渡す限り一面のひまわりを見にきたこと
       があった。

       こんなにひまわりでいっぱいなのに、タイは一年のうち
       で一番気温が低い時期。

       お寺の前も一面のひまわり畑。
       日本のひまわりより茎も細くて小ぶりかな。
       いつでもおひさまをおかっけているひまわり。







    ● ロッブリーの洗礼

       朝早く近くのセブンイレブへ行ってみた。
       気分よく歩いていると斜め下からいきなり激しくひっぱ
       られた。この位置ってこびとしかありえない!驚いて
       り返ると歯をむきだしにして威嚇する猿がいた。 

       さほど大きくはないが、コンビニ袋を奪い取ろうとして
       全体重をかけてひっぱっている~!

       【 こらっ~! 】 屋台で朝食中だったたおじさんが
       かけよってきて追い払ってくれた。もしおじさんが来て
       くれなかったらどうなってたんだろう?

       【 このへんを歩くときは荷物はかかえて歩かなきゃ。
       襲われちゃうよ 】 朝ごはん食べてたとこだったのに
       ありがとう!

       ふくろがやぶれたくらいでよかった。
       はじめてのことがいっぱい!

引っ張られて破られたコンビニ袋
       
   ホテルという名のゲストハウス   
猿のジャングルジム状態になってました゚(゚´Д`゚)゚
     

 駅近くの広場には、猿の餌場にある看板。
                  (タイ語、英語、中国語)
       【 …猿が人を襲わないように寺外の指定区域3ヶ所
         で1日2回10時と16時に餌をやっています… 】

  



    ● 【Q】 これなーんだ?


          ヒント1 : ミッキーマウスの手袋ではなく…
          ヒント2 : 薄手の手袋に水をいれてある


                     
     【A】 褥瘡のひどい患者さんに、痛み軽減のためにおしり
        に敷いていたもの。

        やぶれないんですかー?
        薄手のゴム手袋にそんなに強度があるだなんて!
        こういう知恵はタイ人の得意とするところだけど、
        介護に必要最低限のものがあったらいいのに。

        けっこう調子よくなってたのに、いきなりに不正
        熱がでる。そんなとき、熱をさげる錠剤をのむが、
        あまり効いてるようにはみえない。

        アイスノンもあったらいいな。
        誰かがおいていったのでしょう、日本製簡易タ
        プのアイスノンがたったひとつだけ冷凍庫にある。
        使いたい人が何人もいるから充分に冷やされる間
        もなく大忙しのひっぱりだこ。

        他にも【 あったらいいな 】は、たくさんある。
        本当に必要なもの届けたい。
    




     ● 【Q】… なにじんの扮装でしょうか?




         ショーはいろいろなバージョンがあるようで、
         いろいろな衣装を目にする。
  
         この格好を目にしたタイ人は、
         【 今日のショーの衣装は日本人だね~!
         日本ではこんな服着てるの? 】だって。

         【 これ、中国人じゃないのー? 】
         念のため確認してみましたが、答えは…

         【A】:【日本人!】
               中国人だと思ってた…








      ● 治癒力


        以前訪問した9月から2ヶ月間に重症病棟で11人が
        亡くなられていました。(軽症者は症状が落ち着いて
        家に帰った人もいて定かではありません)

        以前は1日に10人以上亡くなられることもあったそ
        うで、その頃を知る人曰く、ずいぶん状況は変わった
        という。

        死の淵までいって戻ってくる人もたくさんいる。

        24歳の女の子。
        でも13歳くらいにしかみえない。
        感染してから1年しかたっていないという。



        この子がりがりだよね、ごはんも食べれない。
        ボクも同じだった…隣のベッドの子が話しはじめた。

        ここに来た頃は、僕もがいこつだった。
        写真を見せてくれた。


  

       寝返りをうつのもすごーく時間がかるんだよ。
       全身痛くて痛くて、骨がぎしぎし音をたてて、ぼきっと
       折れるようだった。ごはんも喉を通らなくて食べられな
       いし、ちょっと食べられてもすぐに吐いちゃう。
        それが、1ヶ月でもうちゃんと歩けるようになったんだ。
        ごはんもふつうに出るものの他に、売店で好きなもの買
        って食べるのが楽しみなんだ。あとは、お正月までに体
        力つけて家に帰るよ!娘が待ってるんだ♪

        そう言って、体のお手入れをはじめる。
        シャワーをあびたらローションをぬり、足を軽くマッサ
        ージ。鏡をみてまゆげを整えて…目には力が宿っている。

彼だけではない。
ここで生き返った人が大勢いる。






      ● セクハラ

       【 ねえ、この間こんなことがあったんだよ。 】

        顔見知りになった子が話しかけてきた。
        なんのことかと思ったら、先日きた日本人ボランティア
        のことだった。マッサージのときに胸や下半身をやたら
        さわられたって。

        【!!】

       【 そいつのことぶんなぐってやった? 】と聞くと、
       【 ううん…なにも言えないよ。だって怖いもん。
         農業やってるとかで体がっしりしてて力も強いし、
         もし怒らせてもっと何かされたらと思うと、何も言
         えなかった。】

        写真があるよと見せてくれた。
        ほんと、確かにがっちりしてて…こわいよな~。


        他の子にも聞いてみた。
        被害者はあちらにもこちらにも。
        中には目がだんだん見えなくなり、断続的に鋭い痛みを
        持つ子も被害にあっていた。

        その男性は1年に1回くるんだって。
        男性患者は、概ね力強いマッサージを気に入っていたよ
        うだが、よく聞いてみると男性も局所を触られていたそ
        うだ!わざわざタイまできて、なんでそんなことを?

        何か力になりたいという思いがないわけでもないだろう
        に…それなのに、よりによって患者さんになぜセクハラ
        をするのだろう?こういうセクハラはこの人だけでなく
        他にもあるのだろうか?


        その話を他のボランティアにしてみると、こう言った人
        がいた。【 中には、もう性的な接触を恋しく思うひと
        は触られたいようで、自分は誘導されたことがある 】

        仮に触られて嬉しいという例外はあるとしても、ここに
        いる人たちは充分に痛みも苦しみも味わっている。ただ
        でさえ将来に希望を持ちづらい状態にある。
        どうしたらいいのー?何かとても残念だ。