2012年9月21日金曜日

【 滞在記25 】 【2012. 8.11 ~  8.22 】 




      ● 今年の雨季
      

     
         昨年は未曾有の洪水に見舞われ、今年の雨季を心配
         される声が多かったが、まだあまり降らないのだと
         いう。

         しかし、降るときはバケツをひっくり返したような
         スコールには、せっかくのレインコート着用も意味
         なしの全身ずぶぬれ(>_<、)

         いまのところ、昨年のような大きな被害にはなら
         いだろうと予想されてはいるが、本格的な雨はこれ
         からだとか。






      ● サック



         
 
 盲目のサックへ、HUUBさんから時計のプレゼント



         文字盤に触れることもでき、ボタンを押すと英語で
        【 ○○時○○分です 】と声でお知らせする機能が
         ついている。
         軽症病棟にいるサックは、薬を飲む時間を管理する
         のに助かるなあと大喜び!



         この1ヶ月後、サックはようやく待ち焦がれていた
         目の手術を受けて、メガネを使用して、だいぶ見え
         るようになった。

         だが、同じ時期に今までサックを支えていた恋人の
         デーンの視力が日に日に弱くなっていく。
         互いに支え合い、がんばっていた二人。

         目も見えて調子もよかったサックにやってきた最後
         はあまりにもあっけなかった。
         トイレで足をすべらせて転倒、打ちどころが悪くて
         数日後に息を引き取った。

         友人が多かったサックの葬儀には多くの仲間がお別
         れにやってきた。
        
         デーンが言った。
         【 ね、この写真とても気に入っているの。大きく
           できるかな?枕元においておきたいの。】
         今もずっと心のなかに一緒にいるから寂しくないよ
         って。









       ● 1歳のお誕生日


         ゲームが無事1歳のお誕生日を迎えた。
         まだ人見知りがひどく、すぐ泣いてしまう。
         ママを独り占めで大満足のゲーム。

         食欲旺盛で二人分は食べちゃうんです。
         すくすく育っています♥
         

ますますママに似てきました☆







      ● キレイな人


いつもめいっぱいおしゃれ姿のパンさん 

        【 病気があるからって手をぬいちゃだめなの。私は
          世界で一番キレイよって思ってちゃんとおしゃれ
          するのよ。そうすると、元気がでてくるの。自己
          満足なんだけどね、これは私がいつでも私らしく
          いられる魔法みたいなもの。】といって、ポーズ!








2012年9月7日金曜日

【 滞在記24 】 【2012. 6. 1 ~  6. 3 】 




    ● ハンドメイド  てぶくろ
 

      意識障害があると、酸素吸入のチューブや尿道カテー
      テルを外してしまうことがある。
      
      おむつをとり、あたりかまわず糞だらけにしてしまう
      ことも。
      傷口をガーゼでおおってあっても、触って悪化させて
      しまう

      そんな状態の患者には、抑制帯をつけることもある。
      ちゃんとした抑制帯などはなく、細く裂いたさらし布
      で縛られることになる。

      自分の状態がわかっていないため、不快感から暴れて
      余計に布が食い込んで手足が傷ついてしまう。
      



      以前ロッブリー病院で見たことがあったグローブを参
      考に作ってみることにした。
      点滴の空きボトルに通気のために穴をあけ、編み物の
      得意なスタッフに毛糸で編んでもらった。

      これで手首が傷つくことなく、てのひらのムレムレも
      最小限にできるといいな。








    ● 売店


      寺の入口から少し歩いたところに小さな小屋がある。
      そこでは、寺でつくった工芸品がおいてある。
      手頃なおみやげがあります。
      ちょっと見過ごしがちなところにあるので、お越しの際
      はどうぞお立ち寄りくださいね!

  
            PデーンとPサイピンがお出迎え    








      ● 治験 

    
      寺で出会った日本人の方に【 患者さんのために少し
      でも力になりたいので、是非協力してもらえないか 】
      というお申し出があった。

      ご自身も、○○病が治ったという健康補助飲料を患者
      さんに寄付したいというのだ。
      
      てのひらにすっぽり入るくらいの小さなボトルには、
      鉱泉水と海水、米酢がブレンドしてあるという。
      30mlほどで1本10500円なり。



      何往復かのメールのやりとりのあと、その方たちが
      寺を訪問された。

    【 こんなにすごいものはない!アフリカでもエイズが
      治ってるんです。これを飲めば絶対治ります! 】
      と熱弁をふるわれた。


      しかし…
      患者さんのためのタイ語の資料や通訳を用意するの
      は費用がかかるといって用意していない。
      患者の様子を知ることもせず、病棟には入ろうとも
      しない。
      データをとるのは患者のためであって、自分たちの
      ためではないと言われるのだが、いいデータがとれ
      そうな患者をピックアップしてほしいといわれる。
      なにか違和感が募った。
   

      その場に連れてきていたタイ人スタッフとの会話が
      聞こえてきた。その健康補助飲料をタイで販売する
      用意が着々と進んでいるそうだ。
      タイや日本だけでなく世界中でその商品を大々的に
      扱うためにもエイズ患者のデータを望んでいるのだ。

      エイズ患者のデータをとることができれば水戸黄門
      の印籠を手にするのと同様。
      しかもタイでは寺で患者を助けて徳を積んだという
      印象も得られるとふんだらしい。


      せっかく日本から来たのだ。
      無駄足を踏みたくない。どうしても誰かに試して欲
      しいというので、今回はまずHIV陰性のスタッフに
      試してもらうことにして、患者さんには次回説明会
      をすることにした。

      自分で考え、話をすることができる10人の患者さ
      んに、もし機会があったらこの健康補助飲料を試し
      てみたいと思いますか?と、聞いてみた


      (患者さんの意見)
      ・自分たちはただでさえ何種類もの強い薬をとって
       いることで、かなり強い副作用がでることもある。
       現状を保つことでさえ大変なのに、素性の知れな
       い外国のものを試す冒険をする危険はおかしたく
       ない。

      ・もし本当に治る可能性があるのなら、危険がある
       としても試してみたい。

      ・何かあったとしても、誰も責任とらないんでしょ。
       少なくとも自分で選べるだけの判断基準がないの
       では、何ともいえない。

      (結果)
       商品についてまず情報が欲しい 1人
       試したい 1人
       試したくない 8人



      もし患者を利用しようとしているのであっても、患
      者にも同等のメリットがあればいいのかもしれない。
      少なくとも、患者側にも選ぶ材料があればいい。
      私にはわからないことが多いので、何かあったとき
      に相談にのっていただいている日本の医師に相談さ
      せていただいた。
      すると、これは明らかに【 治験 】である様子
      ので、次の点に留意するといいというアドバイスを
      いただいた。


      ● 商品の資料、説明をタイ語でわかりやすくする。
      ● ○○病が治ったというようなあやふやな説明は
        できるだけ避ける。
       (医学的に証明できていない部分に関して治癒に
        ついての説明は、日本の薬事法にのっとったよ
        うであれば好ましいと思われる。)
      ● 製品の提供に伴い、とったデータをどのように
        使用するのか提示する。
       (まずデータとはどこまでを指すのか、名前、
        年齢、身長、体重、血液検査の結果、写真の
        提示などは具体的に)
      ● 望まない時には、いつでも治験を降りることが
        できるという誓約書をかわすこと。
      ● ご存知だとは思いますが、治験は無料で行われ
        ることはありません。謝礼はどうされるのか前
        もって提示されるとよいでしょう。


      こういう形ならどうだろう。
      先方にメールで連絡させていただいたが、返信はなく、
      また次月訪タイされる予定と聞いていたが、もう二度
      と会うこともなかった。

     
      エイズホスピスとして有名なパバナプ寺には、世界各
      国から、見学者がやってくる。中には患者のデータを
      とって研究に反映させることもあるという。
      その他、健康関連商品、医薬品の治験やの広告宣伝の
      ためにやってくる人々も少なくない。



     
             マレーシアの大学の調査風景
        希望者に採血をし、詳細なデータを提供するという
           (こちらの本文とは関係ありません)


        
      ※ 後日談…
      この日本からの訪問者の方とのやりとりのあと、様々な
      ことに疑問がわいて、ざわざわした気持ちになりました。
    
      差別は決して人に危害を与えたいと思って行われるわけ
      ではありません。
      普段あえて意識されていないが、何かをきっかけとして
      その人がどういう考えを持っているか言動によってあき
      らかになります。
      
      もともと決して悪意をもっているわけではないのに差別
      につながる行為…差別する側される側を隔てるものは何
      だろう?
      とても大きな宿題が残っていて、滞在記もなかなか手に
      つかずに放置がとまらない(/ω\)
      気がつけば季節がかわっていました。

      いまは答えがなかなかでない問いを持ちつつ、あきらめ
      ず問いかけ続けるしかないのかもしれません。


  













2012年8月11日土曜日

【 滞在記23 】 【2012. 1.25 ~  2. 5 】 



       ● 工芸品制作のお手伝い


         手先の器用な患者が工芸品を製作して販売して
         います。
         NPO法人GINAが訪問の際に購入された、
         天然石のブレスレットを、クリニックのIV
         患者支援物販コーナーで大変人気だったそうで、
         次回は、金具の留め金ではなくゴムで作ってほ
         しいとクエストがありました。

         製作にあたる患者達はまだゴムブレスは未経験
         だったため、すべての工程にかかわることとな
         りました。

         まずは材料あつめから。
         ロッブリーでは揃わないため、バンコクで仕入
         れるしかないんです。

         いくつかの店をまわって価格を調べた際のこと。
         石の用途を聞いたあるオーナーさん【 そうい
         うことなら、できるだけ協力するよ! 】と申
         し出て下さり、中の上クラスの天然石ビーズが
         44種類調達できました。



         《 JJウィークエンドマーケット 》
          ー MANANG ARTS ー

         左がオーナーのマナンさんはネパール人だが、奥様
         がタイ人でお子さんも二人いらっしゃる。タイ人の
         助けになるんなら、ぜひにと言われる。

         だが、この時期は大洪水の真っ只中で売上は大激減
         の時期だったのにもかかわらず、太っ腹な対応に感
         謝~!従業員もみなさん気持ちのよい方ばかり。
         どうもありがとう!!
  
         
寺の作業所 製作風景



NPO GINA クリニック内 ディスプレイ



パーおばさんのハンドメイド
 毛糸の人形も人気の一品
クリニックにて展示販売中





      ● ワン・プラ



         
         タイの暦で仏教の特別な日(ワン・プラ)が、
         と月に4回ほどある。(新月と満月とその中間日)
       
         この日は絶好のタンブン日和ともなり、各寺院で
         は法要が行われ、喜捨寄進の品々が山のように寄
         せられる。

         パバナプ寺では、患者さんのミイラが展示される
         ライフミュージアムで読経の時間が設けられ、他
         にも朝夕、本堂での読経と瞑想、またそれとは別
         に数日間のビッパサーナ瞑想キャンプも開催され
         ていて、寺の従業員、患者、誰でも興味のある人
         は参加することができます。






     ● HIVバンド KIDS


       数年前、寺に入所していたロックバンド経験者でバンド
       が結成され、各地を僧侶と共にまわってHIVの啓蒙活
       動に務められた方々がいました。

       現在メンバーのほとんどは天に召されていかれたが、残
       った最後の1人が何か自分にできることはないかと自ら
       申し出られ、子供たちに楽器の扱い方からバンドのこと
       を教え、HIVバンド KIDSの結成となりました。
  
            向かって右側 指導員のトゥックさん

            主に週末、寺で訪問客に少しでも楽しんで
             もらえればと演奏を披露している

       
        たまに寺の従業員も楽器や唄に覚えのある人は参加した
          り、訪問客が唄いたいと希望すれば生バンドで熱唱!と、
        なんでもあり!のアットホームな雰囲気をかもしだして
        いる。最近ではヒップホップダンスのチームも加わり、
        活気づいています。

  
          寄付ルーム所属 キットと看護士ヘルプ ジミー
          ふたりともバンドでギターとボーカル経験者。
          強力な助っ人です。


         この子達はみな母子感染のHIV陽性で幼い頃から
         強い薬を摂取し続けているが、強い薬の影響なのか
         中には、肉体や知能の発育に遅れがみられることが
         あり、それに加えて精神的にもかなりのストレスが
         かかるため、精神病をかかえることもある。

         そんな中でも音楽や踊りに興味があったり才能があ
         ある子たちが、一生懸命頑張って披露する場がある
         のは素晴らしい☆

         将来何かになるというよりも、今を生きるチカラが
         わいてくる。





      ● 金曜日の朝 




         病状が落ち着いれば、ベッドで寝たきりの人も身体
         の状態をみて、体を動かして外の空気をすう機会は
         健康の助けになることでしょう。

         金曜日の朝、雨が降っていなければ寺の門まで車椅
         子でのお散歩にでかける。

         車椅子を押すのは、体調のよい仲間がお手伝い。
         コンクリートがでこぼこなので、けっこう体力いる
         んです。
   


     


   
  

2012年8月10日金曜日

【 滞在記22 】 【 2011.12. 6 ~ 12.18 】 


     ● 洪水その後…


       2011年のモンスーン期にタイで起こった洪水は、チャオ
       プラヤー川流域で甚大な被害を出し、多くの箇所で洪水
       が発生した。

       2011年11月5日の時点で446人が死亡、230万人が影響
       を受けたと見られているが、被害総額は1,567億バーツ
       (4,000億円弱)と想定されている。

       600万ヘクタール以上が浸水し、30万ヘクタールは農地
       であった。北部のチエンマイ県から、チャオプラヤー川
       流域の支流に存在する中部のバンコクまで、58の県に浸
       水が及んだ。

       この洪水は「流出した水量と影響を受けた人数に関して
       最悪の洪水」であると言われている。
       世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額の大き
       さでは、東日本大震災、阪神大震災、ハリケーン・カト
       リーナに次ぐ史上4位である。(2011年現在)
                     (WIKIPEDIAより抜粋)


       2011年年末、バンコクの空港に展示してある絵に目が
       とまった。色がなんてきれいなんだろう!
       写真をとってからよく見ると、テーマが【 洪水 】
       の絵画展示だった。








     
       熱帯地域で暮らすと、自然と共生するという考え方や捉
       え方が誰に教えられることなく育つのだろうか、それと
       もそうでなければ生き抜くことが難しいからなのか。
       
       起きてくることに柔軟でいられるかどうかは、大きな鍵
       になるかもしれません。

       この絵に見られるものは、子供だけでなくタイの人々の
       中にも垣間見る性質のようにも思います。






     ● 贈り物



       今年15歳になるジアップは、セカンドプロジェクトの
       学校に通う女の子。

       小さい頃から学校の休みになると寺の重症病棟にいる母
       と同じベッドで寝起きしていた。
       寝たきりの母の体を拭き、ご飯をたべさせ、寄り添って
       過ごす。

       母のオーエーは右半身に麻痺と言語障害もあり、すっか
       り駄々っ子のようになっていて、着替やおむつを替えを
       嫌がることが多々あるけれど、我が子にはされるがまま
       に安心している姿があった。


          
          寺にやってきた当時のオーエーとジアップ


寺で行われたオーエーの葬儀  

       この春には、長年寝たきりだったオーエーが亡くなられ
       た。葬儀にはジアップの学友が大勢参列し、お堂には人
       が入りきれないほど参列者であふれ、盛大なお別れとな
       った


       寺に関わったHIV孤児は、セカンドプロジェクトで寮
       生活を送りながら敷地内の学校に通いながら、トップの
       僧侶の啓蒙活動にも参加している。

       まだ小さかったジアップはテレビ番組に僧侶と出演した
       際【 大きくなったら何になりたい? 】と聞かれて、
       【 一生懸命勉強してお医者さんになりたい、お母さん
       を治してあげたい 】と答えていたことがとても印象深
       かった。


       本が大好きなジアップは、母が亡くなったあとも重症病
       棟にある本棚にふらっとやってくる。

       いつも控えめで健気な彼女は、一度も何かを欲しいとお
       ねだりすることはなかったのだが、クリスマスを次月に
       控えたこの頃、ジアップも年頃の女の子、何か欲しいも
       のはないのかな?と聞いてみると【 何もない 】とい
       うのだが、いつも立ち寄る本棚には、寄付された古い雑
       誌と仏教の本が並んでいる…しかも何度も読んだものば
       かり。
       【 本はどう? 】と聞くと【 いいの? 】と目を輝
       かせた。


       小さい頃から誰よりもこの世の現実を見てきたジアップ。
       何か希望や夢とまではいかなくても、やさしい気持ちに
       なるような本があるといいな。

       タイ語が読めない私は、読み書きができるお友達に頼る
       しかない!

       一緒に本を選ぶのを手伝ってもらえますか?というお願
       いに、快諾してくださいました
  
          タイ人のご主人がいらして、二人の女の子のお母さんで
       すが、バンコクでいくつもの活動に参加していらっしゃ
       います。


       タイ語のコーナーは今まであまり見たことがなかったけ
       れど、ちゃんと世界の名作が翻訳されているですね!
       そこで見つけたのは、ネバーエンディングストーリーと
       モモ。大草原の小さな家シリーズもあるんです。

       すごいなー、アマリンブックス!!ちょっと感動~!!
       私も小さな頃にドキドキ、わくわくしながら読んだあの
       本この本がタイ語でもあるだなんて、思わず手を取り合
       って喜んだ。
         


 ・本2冊 ・おやつセット ・水玉のシャツ
・手書きのメッセージをそえて♥

           

ジアップは照れながらも、お礼のメッセージと
自分の大好きなクッキーを持ってきてくれた。
          どうもありがとう♫







     ● 温水シャワー


       最初に寺を訪問した時から、これはやらなきゃ!と思っ
       ていたことのひとつが、この乾季の時期にようやく叶う
       こととなりました。

       それは…【 温水シャワー 】なのだけれど、私たち外
       国人にとっては必須アイテムのひとつ。
       ところが、タイ人では温水になじみのない人は多く、暑
       いときはもちろん、乾季のちょっと冷え込む時期でも水
       シャワーが当たり前という。

          ( ホットシャワー 2台 日立製 )


       からっかぜが吹いて毛糸の帽子やマフラーにお世話にな
       る寒期に、抵抗力が低い状態で水シャワーから風邪をひ
       いてしまい、高熱がひかずそのまま最期を迎える方も少
       なくないんです。

       かといって、シャワーをなまけて不衛生になると皮膚病
       など新たな症状を招き、更に辛い思いをすることになる。

       いままで温水シャワーをつけたいと申し出た外国のボラ
       ンティアチームもあったが、その度に電気代がかかると
       寺側から却下になっていた。

       ちょっと待ってくださいよ、本当にそれでいいんですか
       と言いたいが、寺側も特に何かの規定があるわけではな
       い。ちょっとしたタイミングで何とかなるのがタイであ
       る。様子を見ながらなんとかできるチャンスを伺うしか
       ない。

       今回はダメもとで提案したのに、あっさりと許可がおり
       て、すぐに取り付け工事にかかり、2時間後にはお湯が
       使えるようになった。


       しかし…多くの人が使ったことがないという。
      【 感電したりしないの? 】と、真剣に聞く人がいるん
       です。

       何人かの人に代表で使い方をレクチャーすることにした。
       その後数日間は使い方を教えて~!という数人やってき
       たが、問題なく定着しそうにみえた。


       そしてまた数日語、ある患者の足に大きな傷をみつけた。
       それが温水シャワーでできたものだと誰が思うだろう。
       初めて使ったその人は、寒いから温まるのにちょうどい
       いと足にかけていたという。それにしても、どうしたら
       皮膚がむけるまでになるんだろう。

       彼の足は麻痺で感じないので微妙に熱くてもわからなか
       ったという。普段から重度の麻痺があるのだから、温度
       に対しても弱いと認識があってもいいと思うが、温水を
       使った体験がなく予測がつかなかったのだろう。

       念のため温水シャワーの温度を確認してみると、最高に
       熱くなっている。誰かが使って戻していないようだ。

       今回は幸い大事に至る傷ではなかったが、こんなケース
       が続くのであれば【 温度に気をつけましょう!】とい
       うような但し書きをつけたほうがいいかもしれない。

       ものを運ぶのは簡単だけれど、ちゃんと使えるようにな
       るまでついていないとなかなか定着しづらいのです。







     ● 贈り物


       集団生活の中ではお金の管理は、本当に難しい。
       看護師がノートに記入し、銀行がわりに預かるシステム
       があるというのに、そんなの信用できないじゃない!と
       頑なに自分で管理する人もいる。その結果、訪問者から
       いただいた紙幣をおむつにしまい、おむつ替えのときに
       しめったお札でてきて笑ってしまったことがあった。

       管理能力の問題なのか、自分でどこかに置き忘れること
       も、どこかに落としてしまうことも、誰かにとられてし
       まうことも頻繁におきるんです。

       いつも身につけていると安心だという人には、とても便
       利な首からかける小物入れ。
       通りの露店でこのバッグをみつけたので、まとめて購入
       することにしました。


       ちょうどその時一緒にいたのは、バンビちゃん。
       日本の広島県福山市に占いのお店を持つバンビちゃんは、
       中国 上海とタイ バンコクでもタロット鑑定されている。

         
       【 そういうことなら私がプレゼントしたいなあ 】と
       いって寄付してくださることになりました。

       必要な方にお届けしますね、バンビちゃんどうもありが
       とう~♪


いくつもの場所をくるくる飛び回り、ものごとを切り開き
       前に進む後ろ姿にはまるで羽根がはえているよう♪
       ブログはこちら  http://www.p-bambi.com/blog/