● 洪水その後…
2011年のモンスーン期にタイで起こった洪水は、チャオ
プラヤー川流域で甚大な被害を出し、多くの箇所で洪水
が発生した。
2011年11月5日の時点で446人が死亡、230万人が影響
を受けたと見られているが、被害総額は1,567億バーツ
(4,000億円弱)と想定されている。
600万ヘクタール以上が浸水し、30万ヘクタールは農地
であった。北部のチエンマイ県から、チャオプラヤー川
流域の支流に存在する中部のバンコクまで、58の県に浸
水が及んだ。
この洪水は「流出した水量と影響を受けた人数に関して
最悪の洪水」であると言われている。
世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額の大き
さでは、東日本大震災、阪神大震災、ハリケーン・カト
リーナに次ぐ史上4位である。(2011年現在)
(WIKIPEDIAより抜粋)
2011年年末、バンコクの空港に展示してある絵に目が
とまった。色がなんてきれいなんだろう!
写真をとってからよく見ると、テーマが【 洪水 】
の絵画展示だった。
熱帯地域で暮らすと、自然と共生するという考え方や捉
え方が誰に教えられることなく育つのだろうか、それと
もそうでなければ生き抜くことが難しいからなのか。
起きてくることに柔軟でいられるかどうかは、大きな鍵
になるかもしれません。
この絵に見られるものは、子供だけでなくタイの人々の
中にも垣間見る性質のようにも思います。
● 贈り物
今年15歳になるジアップは、セカンドプロジェクトの
学校に通う女の子。
小さい頃から学校の休みになると寺の重症病棟にいる母
と同じベッドで寝起きしていた。
寝たきりの母の体を拭き、ご飯をたべさせ、寄り添って
過ごす。
母のオーエーは右半身に麻痺と言語障害もあり、すっか
り駄々っ子のようになっていて、着替やおむつを替えを
嫌がることが多々あるけれど、我が子にはされるがまま
に安心している姿があった。
寺で行われたオーエーの葬儀
この春には、長年寝たきりだったオーエーが亡くなられ
た。葬儀にはジアップの学友が大勢参列し、お堂には人
が入りきれないほど参列者であふれ、盛大なお別れとな
った。
寺に関わったHIV孤児は、セカンドプロジェクトで寮
生活を送りながら敷地内の学校に通いながら、トップの
僧侶の啓蒙活動にも参加している。
まだ小さかったジアップはテレビ番組に僧侶と出演した
際【 大きくなったら何になりたい? 】と聞かれて、
【 一生懸命勉強してお医者さんになりたい、お母さん
を治してあげたい 】と答えていたことがとても印象深
かった。
本が大好きなジアップは、母が亡くなったあとも重症病
棟にある本棚にふらっとやってくる。
いつも控えめで健気な彼女は、一度も何かを欲しいとお
ねだりすることはなかったのだが、クリスマスを次月に
控えたこの頃、ジアップも年頃の女の子、何か欲しいも
のはないのかな?と聞いてみると【 何もない 】とい
うのだが、いつも立ち寄る本棚には、寄付された古い雑
誌と仏教の本が並んでいる…しかも何度も読んだものば
かり。
【 本はどう? 】と聞くと【 いいの? 】と目を輝
かせた。
小さい頃から誰よりもこの世の現実を見てきたジアップ。
何か希望や夢とまではいかなくても、やさしい気持ちに
なるような本があるといいな。
タイ語が読めない私は、読み書きができるお友達に頼る
しかない!
一緒に本を選ぶのを手伝ってもらえますか?というお願
いに、快諾してくださいました。
タイ人のご主人がいらして、二人の女の子のお母さんで
すが、バンコクでいくつもの活動に参加していらっしゃ
います。
タイ語のコーナーは今まであまり見たことがなかったけ
れど、ちゃんと世界の名作が翻訳されているですね!
そこで見つけたのは、ネバーエンディングストーリーと
モモ。大草原の小さな家シリーズもあるんです。
すごいなー、アマリンブックス!!ちょっと感動~!!
私も小さな頃にドキドキ、わくわくしながら読んだあの
本この本がタイ語でもあるだなんて、思わず手を取り合
って喜んだ。
・本2冊 ・おやつセット ・水玉のシャツ
・手書きのメッセージをそえて♥
ジアップは照れながらも、お礼のメッセージと
自分の大好きなクッキーを持ってきてくれた。
どうもありがとう♫
● 温水シャワー
最初に寺を訪問した時から、これはやらなきゃ!と思っ
ていたことのひとつが、この乾季の時期にようやく叶う
こととなりました。
それは…【 温水シャワー 】なのだけれど、私たち外
国人にとっては必須アイテムのひとつ。
ところが、タイ人では温水になじみのない人は多く、暑
いときはもちろん、乾季のちょっと冷え込む時期でも水
シャワーが当たり前という。
( ホットシャワー 2台 日立製 )
からっかぜが吹いて毛糸の帽子やマフラーにお世話にな
る寒期に、抵抗力が低い状態で水シャワーから風邪をひ
いてしまい、高熱がひかずそのまま最期を迎える方も少
なくないんです。
かといって、シャワーをなまけて不衛生になると皮膚病
など新たな症状を招き、更に辛い思いをすることになる。
いままで温水シャワーをつけたいと申し出た外国のボラ
ンティアチームもあったが、その度に電気代がかかると
寺側から却下になっていた。
ちょっと待ってくださいよ、本当にそれでいいんですか
と言いたいが、寺側も特に何かの規定があるわけではな
い。ちょっとしたタイミングで何とかなるのがタイであ
る。様子を見ながらなんとかできるチャンスを伺うしか
ない。
今回はダメもとで提案したのに、あっさりと許可がおり
て、すぐに取り付け工事にかかり、2時間後にはお湯が
使えるようになった。
しかし…多くの人が使ったことがないという。
【 感電したりしないの? 】と、真剣に聞く人がいるん
です。
何人かの人に代表で使い方をレクチャーすることにした。
その後数日間は使い方を教えて~!という数人やってき
たが、問題なく定着しそうにみえた。
そしてまた数日語、ある患者の足に大きな傷をみつけた。
それが温水シャワーでできたものだと誰が思うだろう。
初めて使ったその人は、寒いから温まるのにちょうどい
いと足にかけていたという。それにしても、どうしたら
皮膚がむけるまでになるんだろう。
彼の足は麻痺で感じないので微妙に熱くてもわからなか
ったという。普段から重度の麻痺があるのだから、温度
に対しても弱いと認識があってもいいと思うが、温水を
使った体験がなく予測がつかなかったのだろう。
念のため温水シャワーの温度を確認してみると、最高に
熱くなっている。誰かが使って戻していないようだ。
今回は幸い大事に至る傷ではなかったが、こんなケース
が続くのであれば【 温度に気をつけましょう!】とい
うような但し書きをつけたほうがいいかもしれない。
ものを運ぶのは簡単だけれど、ちゃんと使えるようにな
るまでついていないとなかなか定着しづらいのです。
● 贈り物
集団生活の中ではお金の管理は、本当に難しい。
看護師がノートに記入し、銀行がわりに預かるシステム
があるというのに、そんなの信用できないじゃない!と
頑なに自分で管理する人もいる。その結果、訪問者から
いただいた紙幣をおむつにしまい、おむつ替えのときに
しめったお札でてきて笑ってしまったことがあった。
管理能力の問題なのか、自分でどこかに置き忘れること
も、どこかに落としてしまうことも、誰かにとられてし
まうことも頻繁におきるんです。
いつも身につけていると安心だという人には、とても便
利な首からかける小物入れ。
通りの露店でこのバッグをみつけたので、まとめて購入
することにしました。
ちょうどその時一緒にいたのは、バンビちゃん。
日本の広島県福山市に占いのお店を持つバンビちゃんは、
中国 上海とタイ バンコクでもタロット鑑定されている。
【 そういうことなら私がプレゼントしたいなあ 】と
いって寄付してくださることになりました。
必要な方にお届けしますね、バンビちゃんどうもありが
とう~♪
いくつもの場所をくるくる飛び回り、ものごとを切り開き
前に進む後ろ姿にはまるで羽根がはえているよう♪
ブログはこちら http://www.p-bambi.com/blog/